File.25 カブト・完結・感無量

「ライダー生誕35周年、全てを超越し本物のヒーローが現れる!」
そんな前宣伝から、去年の2006年1月29日にスタートした仮面ライダーカブト。
全49話。そのカブトの放送が終了して、もうすぐ1ヶ月となる。
ようやくHDDに録画したものを5枚目のDVD−Rに41話から49話を焼き終えて、
筋と感想のページの原稿を書き上げた今、改めてカブトについて感想を。

渋谷に隕石が落下する映像と、少女のナレーションから始まった第1話。
かっこいい俺様主人公に惚れて、粋で凝った戦闘シーンに魅了された。
演出にアップテンポな曲が見事にかみ合ったオープニングも気に入った。
序盤から感動の連続だった。特に加賀美の弟が絡む第4話とか、
加賀美のザビー放棄と、天道がひよりに湯豆腐を食べさせた第10話や、
天道と加賀美の関係が発展した第12話が良かった。充実の1クール目。

出だしからすっかりハマってしまったカブト。部屋に帰り上着を脱ぐ時、
「キャストオフ!」 信号が変わりがけで、横断歩道をダッシュする時、
「クロックアップ!」(いづれも周囲に聞こえない呟き声)と発したり、
なんか得意げな時に、人差し指を立てる癖まで真似する始末となった。
おのれの影響受けやすさに呆れながら、毎週日曜の朝が楽しみとなった。

中盤も、いい話が沢山あった。中弛みするどころか加速する展開だった。
ゴンと大介の別れ(戻ってくるけど)が感動を呼ぶ18話とか、
加賀美のガタック変身と、少年に擬態したワームとの絡みの第22話や、
ゴンが大介と再会する28話が良かった。物語の展開はテンポ良く、
謎の部分はおおいに興味を抱かせて、戦闘シーンのカッコ良さも継続。
終盤に向けて、引きつけたまま飽きさせない造りに、夢中になっていた。

それからこの中盤の時期で毎年恒例の、劇場版もすごく良い出来だった。
劇場版「仮面ライダーカブトGOD SPEED LOVE」は、
昔から大好きな吉川晃司が主題歌を歌い、仮面ライダー龍騎に出てた森下千里が出て、
最後はグッと感動する良い映画だった。映画館で3回も観た。
それまで平成ライダー劇場版で1番好きだった555と並ぶお気に入り作品となった。

映画の感動も冷めぬなか、TV本編も終盤に向けて盛り上がりを見せた。
衝撃展開の31〜32話とか、ハイパーキックが秀逸だった第34話や、
大介の優しさと麗奈の死が、せつなく心に沁みた第40話が良かった。
謎が解明されると共に、新たな謎が浮かび上がる仕組みが楽しかった。
どうでもよい邪魔な矢車と影山のシーン以外は、本当に面白かった。
本当に放送が待ち遠しく、カブトを観る事に幸せを感じる日々が続いた。

そして大詰め、第43話の、加賀美が天道に熱く語った台詞に感動し、
第46話の、じいやの元で幸せそうな笑顔で眠った坊ちゃまに泣けて、
第48話の、まさに最終回直前の回に相応しい「つづく」に興奮して、
FINALの、何一つ不満の無い「完璧な最終回」ってやつを堪能した。
不思議と終わってしまった寂しさは感じず、見終わった満足感を得られた。

ネット上で恒例となってる井上叩きも、響鬼の時程は五月蝿く無かった。
カブトに関しての井上敏樹への文句は、あまり酷いのが無かった。
何よりも自分がすごく満足できたのでOK。良い脚本だったと思う。
細かい矛盾や明かされなかった謎も確かにあったが、気にならない程度。
重箱の隅を突いて得意げになる様な、楽しめない損な視聴はしていない。
最初から最後まで、ライダー生誕35周年記念に相応しい娯楽作を満喫した。

そんな感動の余韻に浸るのも束の間、新たなライダーにハマり始めている。
カブトのもつシリアスな雰囲気と、完璧で強い主人公から一転して、
全体的にコミカルで、主人公が弱くて、関俊彦の声と、電車が…。
とにかくまた、毎週日曜の朝に仮面ライダーが観れるのがなにより嬉しい。
電王も毎週感想を書きながら楽しく視聴。お楽しみはまだまだ続くのだ!

(2007/02/16)

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