「ライダー生誕35周年、全てを超越し本物のヒーローが現れる!」 そんな前宣伝から、去年の2006年1月29日にスタートした仮面ライダーカブト。 全49話。そのカブトの放送が終了して、もうすぐ1ヶ月となる。 ようやくHDDに録画したものを5枚目のDVD−Rに41話から49話を焼き終えて、 筋と感想のページの原稿を書き上げた今、改めてカブトについて感想を。 渋谷に隕石が落下する映像と、少女のナレーションから始まった第1話。 かっこいい俺様主人公に惚れて、粋で凝った戦闘シーンに魅了された。 演出にアップテンポな曲が見事にかみ合ったオープニングも気に入った。 序盤から感動の連続だった。特に加賀美の弟が絡む第4話とか、 加賀美のザビー放棄と、天道がひよりに湯豆腐を食べさせた第10話や、 天道と加賀美の関係が発展した第12話が良かった。充実の1クール目。 出だしからすっかりハマってしまったカブト。部屋に帰り上着を脱ぐ時、 「キャストオフ!」 信号が変わりがけで、横断歩道をダッシュする時、 「クロックアップ!」(いづれも周囲に聞こえない呟き声)と発したり、 なんか得意げな時に、人差し指を立てる癖まで真似する始末となった。 おのれの影響受けやすさに呆れながら、毎週日曜の朝が楽しみとなった。 中盤も、いい話が沢山あった。中弛みするどころか加速する展開だった。 ゴンと大介の別れ(戻ってくるけど)が感動を呼ぶ18話とか、 加賀美のガタック変身と、少年に擬態したワームとの絡みの第22話や、 ゴンが大介と再会する28話が良かった。物語の展開はテンポ良く、 謎の部分はおおいに興味を抱かせて、戦闘シーンのカッコ良さも継続。 終盤に向けて、引きつけたまま飽きさせない造りに、夢中になっていた。 それからこの中盤の時期で毎年恒例の、劇場版もすごく良い出来だった。 劇場版「仮面ライダーカブトGOD SPEED LOVE」は、 昔から大好きな吉川晃司が主題歌を歌い、仮面ライダー龍騎に出てた森下千里が出て、 最後はグッと感動する良い映画だった。映画館で3回も観た。 それまで平成ライダー劇場版で1番好きだった555と並ぶお気に入り作品となった。 映画の感動も冷めぬなか、TV本編も終盤に向けて盛り上がりを見せた。 衝撃展開の31〜32話とか、ハイパーキックが秀逸だった第34話や、 大介の優しさと麗奈の死が、せつなく心に沁みた第40話が良かった。 謎が解明されると共に、新たな謎が浮かび上がる仕組みが楽しかった。 どうでもよい邪魔な矢車と影山のシーン以外は、本当に面白かった。 本当に放送が待ち遠しく、カブトを観る事に幸せを感じる日々が続いた。 そして大詰め、第43話の、加賀美が天道に熱く語った台詞に感動し、 第46話の、じいやの元で幸せそうな笑顔で眠った坊ちゃまに泣けて、 第48話の、まさに最終回直前の回に相応しい「つづく」に興奮して、 FINALの、何一つ不満の無い「完璧な最終回」ってやつを堪能した。 不思議と終わってしまった寂しさは感じず、見終わった満足感を得られた。 ネット上で恒例となってる井上叩きも、響鬼の時程は五月蝿く無かった。 カブトに関しての井上敏樹への文句は、あまり酷いのが無かった。 何よりも自分がすごく満足できたのでOK。良い脚本だったと思う。 細かい矛盾や明かされなかった謎も確かにあったが、気にならない程度。 重箱の隅を突いて得意げになる様な、楽しめない損な視聴はしていない。 最初から最後まで、ライダー生誕35周年記念に相応しい娯楽作を満喫した。 そんな感動の余韻に浸るのも束の間、新たなライダーにハマり始めている。 カブトのもつシリアスな雰囲気と、完璧で強い主人公から一転して、 全体的にコミカルで、主人公が弱くて、関俊彦の声と、電車が…。 とにかくまた、毎週日曜の朝に仮面ライダーが観れるのがなにより嬉しい。 電王も毎週感想を書きながら楽しく視聴。お楽しみはまだまだ続くのだ! (2007/02/16) |
File.25 カブト・完結・感無量
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