常に進化し、変貌を遂げながら、 長期に渡り続いている『仮面ライダーシリーズ』。 基本は1話完結のヒーロー番組だが、 しかし同時に連続モノのTV番組でもある。 連続モノであるが為に、全話通してのテーマや謎、 「つづく」が意味する話が繋がっている要素もまたある。 30年前の時代の初期『仮面ライダー(1号2号)』なら、 「世界の平和を守る」勧善懲悪のテーマ1個で充分だった。 『仮面ライダーV3』で前後編をとり入れ26の秘密なる謎を盛り込んだ。 だけどそれはまだ、パターンが不動の解かりやすい番組。 『BLACK』では世紀王候補の争奪を全編に繋げ、 更には『シャドームーン』の存在で話を引っ張った。 存在意味や、話の流れに続きモノの要素が大きく加わる。 『仮面ライダークウガ』以降は更に複雑化し、途中から見たら、 訳が解からない状態に陥る複雑な話の連続性を持つ事に・・・。 最近のライダーシリーズ(平成ライダー)は50話前後の話で、 1つの『お話し』といった要素となっているのだ。 対して戦隊モノは、いい意味でパターンを確率しているので、 1回見るだけでもそれで楽しめるつくりになってる。 単純に話が進んで、ロボット登場。最後ドカーンで終わる。 ゴレンジャーから統一された王道のヒーロー番組の構成。 『仮面ライダー』という冠はつけているものの、 世界観をその都度変えようと試みた結果、 話を根底から作り上げ、設定を複雑にひくはめになったのだ。 『仮面ライダー555』はその弊害の頂点だったのかも知れない。 登場人物も多く、複数人が変身、途中で見たら解からない。 みんなが555になれるみたいなトコもあり、解かりづらい。 加えて謎も多く途中参加を完全に拒否する造りだった。 そこで多分戦法を一変する事を試みたのだろう。 『仮面ライダー剣』は謎を後々まで引っ張る事無く一旦説明して、 また新たな謎…と言った少し親切な構成となっている。 大きな謎は底にあるものの、断片を小出しに解説しているし、 その解説が、話の流れを説明する合わせ要素を秘めている。 途中参加を招待する敷居を下げた造りと、 謎を楽しめず敬遠する人を逃さない造りを用意した訳だ。 これはこれで良い。 新たな展開が仮面ライダーシリーズに加わった訳だ。 自分は素直にこの新鮮な展開を楽しんでるし、 結果ライダーファンが増え人気が出れば自分は嬉しい。 1話1話をその都度に単純に楽しみたい人もいれば、 全話通じた壮大な物語を期待する人もいる。 自分みたくただ『仮面ライダー』なら好きと言うのも稀にいる。 さて一気にみんなをとり込む事ができるのか?ブレイド! まだ10話も経過してないので一概には決め付けられないし、 今後クローバーも加わって話は複雑化しそうな気配はある。 が、このスタッフの新たな親切心が何処まで発揮されるのか、 そういった所も、今後の「仮面ライダー剣」に注目したい。 (2004/03/15) |
File.7 親切なブレイド
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