File.4 仮面ライダー555を もう1度見る

仮面ライダー555が終わって、仮面ライダー剣が始まった。
普通ならばDVDに焼いたので、しばらくは見ないのだが、
せっかくHPを作ってて、ライダーのページもあるんだから、
感想やあらすじを書いてみようと思い(ブレイドは毎週書いてるから)
1話から50話まで通して、そっこうで流して見ていた。
1日にだいたい2〜3話づつ位見てたんだけど、結構疲れたよ。

だけど、かなり気にいってて思い入れの強い作品だったので、
きっかけは変なもんだったけど、改めてじっくり見れてよかったと思う。
そして自分が木場勇治と長田結花と海堂直也の3人が、
本当に好きだったという事を再認識した。
オルフェノクと言う怪人、身体は恐ろしい敵の姿に変わるのだが、
心は誰よりも人間っぽくて、人間を憎む心と愛する心を併せ持っている。
この3人の不安定な精神状態に、すごくくるものがあった。
確かにそれまでの仮面ライダーアギトや仮面ライダー龍騎でも、
主人公より脇役に視点を置いて作った節は多く見られた。
事実、涼や蓮、しいては浅倉には随分と心を奪われたもんだ。
が、555はその上をいってると思う。
開始直後の1話2話はまったく勇治が主役の話しだった。
なんせ冒頭は勇治の周りの出来事だけで話が進んだ。
それだけでなく、主人公が24分の尺の中で、
4分の1程度の5〜6分くらいしか登場しない回が、かなりあった。

俺はまんまと作り手の、
勇治達に惚れさせられる罠にハマッた訳になるんだが、
それだけでなく主人公の乾巧を好きにさせる仕掛けにも、
同時に見事に落とされていた事に気づいた。

乾巧と勇治の絡み方がまた憎い演出の連続なのであった。
巧がファイズである事を知らずに、ファイズを憎み闘ってきた勇治。
勇治がオルフェノクである事を知らずに、ファイズとして闘ってきた巧。
やがて互いの正体を知る事によって複雑な心境になる設定。
後半ではやっぱり人間を襲うのかい!ってなるんだけど、
最後の最後には、ちゃっかり美味しい所で美味しい台詞で幕を下ろす。
結局彼が主役だったのでは?
と思わせる位の存在感だった木場勇治が好きだ。
HDDから焼いた555のDVD―R
直也もまた男らしい魅力溢れる脇役だった。
おとぼけが前面に出てはいたが、7話8話は忘れる事が出来ない名作。
初期の段階で充分にその人間性と優しさをこれでもかと見せ付けた為、
中盤以降はどんだけおちゃらけようが、ちゃんとかっこ良く映る不思議。
途中から見たら、「単にムードメーカーにしか映らないのでは・・・」
などといらぬ心配までさせてしまうくらいだ。
彼は勇治、結花、真理、啓太郎を繋ぐパイプライン的な役割もあった。
そして番組のテーマでもあるを、一番激しく投げ掛けた役でもある。
決める時は決める、メリハリのあるお茶目な海堂直也が好きだ。

結花もまた・・・
・・・すごく長くなりそうなので今度結花1人について書こうかな。

この様に、敵とは一言で片付けられないオルフェノクとは、
人間が進化した変化形体である。
(これは仮面ライダークウガの『未確認生命体』と似ている。逆だけど。)
多少の差はあってもそれぞれドラマや個性、中には目的や夢があった。
敵がただの怪物であるアギトやブレイドとは系統が少し違う物である。
(アギト・龍騎は意図的に徹底して怪人の存在観を排除したとプロデューサー談)

『ラッキークローバー』の面々もみんな個性的で独特のキャラばかり。
それに真理や雅人が居た『流星塾』の同窓生達が加わり、
更には仮面ライダーには敵味方入り乱れて何人もが変身していた。
いやがおうにも、登場人物の数は増え、
やもするとごちゃごちゃしてしまう危険性もあっただろう。
もちろん最初から見てれば、ちゃんと演出構成されてる訳でのめり込める。
だけど途中から見たり、タマに見るといった場合、かなり苦しい筈だ。

本来『仮面ライダー』と言う番組は、
途中から見たり、タマに見る場合でも、単純に楽しめた。
広く手を拡げて「いらっしゃいませ」出来る造りだった。(BLACK RXまで)
怪人が人間を襲う。→ 変身して敵を倒す。 の1話完結のスタイル。
今の時代そうゆうのは流行らないんかな・・・どっちも好きなんだけど。

仮面ライダー剣は今の所なんとも言えないが、
謎を散りばめつつも従来の「敵を変身して倒す」に戻った感も少しある。
今の所なんとも言えないが…出来れば爽快な戦闘に重点置いて欲しかったり。

(2004/02/15)

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