映画館で観てから、約4ヶ月も経ってしまった。 随分遅いが、劇場版名探偵コナン第11作『紺碧の棺』の感想を少々。 もうすぐDVDが出る今頃になって書くのもあれだが、 劇場で味わった感動を部屋で再び観た時の感想とごちゃにしたくない。 やっぱり映画を観た感想はそれとして書き残したいので、とりあえず。 映画館に行ったのは5月4日、言わずと知れたあいつの誕生日。 公開は4月21日なので、公開後ざっと2週間近く経ってからである。 それでも、ゴールデンウイークで客の入りは7割以上と賑わっていた。 コナン人気が続いているのを実感し、ファンとして素直に嬉しかった。 以下、思った事とかを中心につらつらと…。 10周年でオールキャストだった去年に比べりゃ、キャスト面は地味。 まぁ毎年映画にキッドや平次が出てたら、ありがたみが薄れてしまう。 個人的には平次が出ると、コナンがかすんで見えてしまう。 これはコナンファンの自分にとっては、結構複雑なのだ。 確かに2人のコンビは最強で、見ててこれ以上楽しいものは他にない。 でも主人公だから最後にコナンがおいしいところを奪うと、 「コラ〜平次に花を持たせろや!タマにしか出ぇへんのに!」となる。 間違いなく、自分はコナンファンなのだ。(それ以上に平次ファン) コナンファンがコナンに文句を言うのだから、おかしな話だ。 その点、キッドはコナン以上に最後おいしいので半分憎たらしい存在。 ちょっと話が反れてしまった。平次とキッドの2人が居ないだけで、 随分と全体の印象が変わる。もはや映画やSPにはどっちかが居て、 通常の1話完結には絶対に2人は居ないという暗示めいたものがある。 なのでここ数年で言うと、水平線上の陰謀と今回の映画は地味な印象。 特に今回は前回が前回だっただけに、比較しちゃうと余計に地味。 平次、和葉、キッド、白馬(いちよ)、妃、栗山、千葉、横溝弟、 中森、大滝、遠山刑事部長、服部平蔵と、12人マイナス。 そのぶん蘭と園子が、それぞれ去年の6倍以上頑張ってる感じだった。 こうゆうのもまたいいもんだ。蘭はヒロイン。園子はその親友。 2人の活躍は、名探偵コナンでしか観られないのだから。 で、普通に蘭と園子の友情ものがたり〜ってだけならば、 言っちゃ悪いが通常の1話完結もしくは前後編で十分なんだ。 そこはやはり、毎年20億以上稼ぐ映画の製作者達だ。 お楽しみを用意してくれている。ちゃんと心得ていらっしゃる。 映像面での派手さやアクションは、むしろ去年以上かもしれない。 いきなり激しいカーチェイスに始まって、 銃撃シーンいっぱい、海中にサメ、荒れる海、果ては海賊船という、 劇場版ならではの娯楽感を、存分に味わえたと思う。 クライマックスは、ラストへの重要な伏線を含みながらの迫力展開。 これは、大好きな天国へのカウントダウンに近い興奮度だった。 個人的ツボは、南海のリゾートアイランドでの旅情風味。 おっちゃんが酒飲んで酔って蘭が怒ってというお馴染みのシーンは、 まるで自分が旅行して酒飲んでる気分にさせてくれるから楽しい。 テレビ版でも、おっちゃん地方編や博士キャンプ編とかが好きだ。 今作は前作以上に、旅情感たっぷりで良かったと思う。 あとは、コナンと灰原の会話でグッとくるもんがあった。 コナンが蘭と園子を助けに行こうとした時の玄関先でのシーンだ。 パンフレットで林原めぐみが(多分だけど)その事について、 「ほっとしたような、寂しいような、少し複雑だけど、どう思う?」 って書いてた。…自分は後者かな。 毎年観てるけど、珍しい事に今回初めて歌が始まったら帰る人が、 一人も居なかった! コナンは歌が終わったあとに必ずオチがある。 その時の客は、それを知ってる人ばっかりだったのだろうか…。 いや! ミエミエの伏線が回収されてないまま曲が流れたから、 曲が終わったら蘭がコナンに話すんだと簡単に予想出来たからかも。 それでも劇場の百人以上の客が誰一人動かずにいたのはある意味感動。 そして『劇場版名探偵コナン第12弾製作決定』文字のお約束に、 隣の姉ちゃん2人組の1人が「いつまでやんねん」とナイスつっこみ。 まるで蘭と園子よろしく女性2人で観に来てるのが微笑ましかった。 なにはともあれ第12弾も楽しみである。公開まであと7ヶ月ちょい。 (2007/09/07) |
File.26 紺碧の棺の感想
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